自粛期間中の店の節約いけこみ

 今回は自粛中、時短営業で使う部屋も少ない時期に、どんな花材選びで、どんな花を活けるのか、節約も含めて紹介します。

 一日限りのイベントや、茶会など、本番に合わせた活けこみと違い、料理屋は毎日が本番で、日々、咲いたり枯れたりする花や枝や葉を、営業日はいつでも見られる状態に整えておく必要があります。

 例えばお茶会の床の間の茶花なら、ほころびかけた蕾が好まれるので、その時間に、その状態になるように調整をするけれど、店はその一輪が咲ききった後も、いいバランスにしなくてはなりません。

 しかも、そういう場合は、日々のことなので、なるべくコストも抑えたいし、長持ちさせたいし、使いまわしたい。お稽古ではいろんな花を使います。花が咲いてから散るまでがものすごく短い花、水揚げが難しくてしおれがちな花、折っても皮一枚つながっていれば大丈夫な花。そういう特性を覚えることも大切になってきます。

 さて本題。現在よし梅は、教室を開く予定の芳町亭は臨時休業中。本店も自粛営業はしていますが、お客様は本当に少ない状態です。普段なら二階の大きな個室、階段、二階のトイレ、洗面にも活けますが、そこは省略し、玄関手前の大きな甕、玄関の壺、一階の部屋や通路などに活けます。

 まず玄関の甕や壺は、お迎え花として、それなりに華やかにしなければなりません。この時期は芽吹いたばかりの葉が弱くてしおれがちな春先と違って、そこそこ安定感も出てきますが、先々週のような暑さだと、花が長持ちしにくいのです。こんなに売り上げが厳しい時期に、高い花を何回も変えられません。

そこで今回まず選んだのは、穂のような白い花をつけるリョウブという枝。この枝は、枝ぶりがいいと、柔らかく枝分かれしているので、細かく切って、籠などに入れやすく、緑の色も柔らかで明るく、華やか。ここにすくない本数でも華やかになるシャクヤク。ただ今回は、すでに咲いていて、すぐに終わりそうなものを安く買ったので、シャクヤクを取ってしまったときに寂しくないように、オオニソガラムも添えて。そしてレモンリーフ。これは一か月ぐらい長持ちするので、花屋さんにあるときは、買っておくとどこかに使えます。飽きるくらい長持ち。ボリュームも出るので助かります。

 玄関の壺にはサンキライ。薄緑の実が華やかで、暑くてすぐに咲いてしまう花の代わりも務めてくれます。そして花は長持ちする上、暑さにも強く、次つぎに咲いてくれる百合。ここはお客様が横を通過するときに3方向から見られることを意識します。今咲いている花は、玄関を入ってすぐに見える角度からは正面に咲いていて、花の脇を通るときには横の姿勢を美しく見せるのと同時に、もう一輪の蕾を見せます。この蕾が咲いたら、少しバランスを整えなくてはいけませんが、サンキライと百合、1本ずつで、一週間、ほぼ問題なく美しさを保てるし、サンキライは弱ってきたら細かくして、元気な部分だけ、小さな花入れに流用できます。

 部屋や通路は、こじんまり活けるのに適した花入れにしておきます。花材をたくさん入れないと格好がつかない花入れに少ししか入れないのは、ダメですが、そそとした花が似合う花入れにし、育てている山吹の葉や、もみじなどを利用して、なんとかしのぎます。

 

 

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